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2007年10月

2007年10月31日 (水)

『人を助ける へんな細菌 すごい細菌』

 中西貴之著 『(人を助ける) へんな細菌 すごい細菌 ここまで進んだ細菌利用』(知りたい!サイエンス)
  技術評論社、2007.10.25、207p、1580円

 これ1冊で細菌について、広範な知識を得ることができる。文章は易しいというか、分かりやすく、すっと入ってくる感じだ。

 Chapter 1「環境と細菌の関わり」で細菌の基礎知識。細菌が分解しなかったら、地球はたちまち動植物の死骸や動物の排泄物で覆いつくされてしまうことになる。生命活動に必要な炭素や窒素に限らず、地球上のあらゆる元素は、微生物がリサイクルすることによって、枯渇することなく、動植物がいつまでも利用できるのである。

 Chapter 2「人と体と細菌と」で人間との関わり。人間の体には2000種類以上の細菌がいる。最も多く生息しているのは腸内で、種類は500から1000種以上、その数は100兆個から1000兆個という、天文学的な数字である。人間の全細胞数が60兆個と言われるから、文字通り桁違いの多さである。

 Chapter 3「人間の生活を彩る細菌の働き」は、衣・食・住に関わる細菌の働き。藍染めの藍色は微生物の発酵がないと色が出ない。ヒアルロン酸は鶏のとさかから抽出していたが、非常に僅かな量しか取れなかった。それが乳酸菌の一種が大量に生産することが発見され、安価に供給されるようになった。
 生活との関わりで、最も重要なのは、細菌による発酵作用を応用した食品の生産である。酒、ヨーグルトなど、お酢、そして納豆 等々。

2007年10月28日 (日)

『カゼヲキル 1 助走』

 増田明美著 『カゼヲキル 1 助走』
  講談社、2007.7.20、229p、1300円

 千葉県南部、外房の町の中学2年生・山根美岬が主人公。まだ陸上競技を初めて4か月の地区大会で優勝し、千葉県の大会に出場。そこで全日本ジュニア強化委員・沢森の目にとまり、専門家の指導を受けることに。
 高校生に混じっての強化合宿、ライバルの妨害、失恋を交えてのストーリー。落ち込んで、練習にも身が入らなかったが、沢森の励ましで、再び走ることを決意するところで、第1巻は終わり。

 美岬が出場する最初の大きな大会が、房総国際クロスカントリー。トラックでもロードでもなく、日本では圧倒的にマイナースポーツのクロカンとうのが何やら象徴的。
 「沢森はクロスカントリーの必要性を強く感じていた。」という文章があり、そのわけが1ページ近くにわたって書かれている。これは、当然著者である増田さんの気持ちでもあるわけで、「クロスカントリーは、スピードを磨き、バランスの良い走りを生み、スピードの変化に対応できる力を養うことができる。」とも書いている。

 おまけその1。佐藤多佳子著『一瞬の風になれ』、三浦しをん著『風が強く吹いている』に続いて、『カゼヲキル』。またしても題名に「風(カゼ)」が付いている。3作とも書き手が女性というのも、妙な暗合。

 その2。タイトルばかりでなく、中の小見出しも「マホウノ ジュウタン」、「フタリノ オトコ」、「コンセン」、「フルサト」という感じですべてカタカナ表記である。
 女子マラソン、女子駅伝のテレビ中継というと、たいがい解説者として増田明美さんが出演している。もちろん増田さんの顔が写るのは、最初の紹介の時だけで、後はずっとその「声」を聞いていることになる。今の人には、増田さんと言えば、その声に一番馴染みがある。本人もそのあたりは自覚していて、「あとがき」に「きっと、顔より声で私のことを知ってくれている人が多いと思います。」と書いている。
 小見出しまで全部カタカナ表記にしたのは、そういう「耳」から「音」として入ってくる感じをあらわすためか。それぞれ、「魔法の絨毯」、「二人の男」、「混戦」と、変換して理解することになるのは、テレビ解説を聞いているときと同じだ。

 その3。本書は、大人が読んでも全然問題のない内容である。しかし、大半の公共図書館では児童書のコーナーに置いてある。普通の人は、そういう所には足を運ばないので、一般書のコーナーに移せば、より多くの人の目に触れるのではないだろうか。

2007年10月27日 (土)

『死体は悩む』

 上野正彦著 『死体は悩む 多発する猟奇殺人事件の真実』(角川oneテーマ21)
  角川書店、2007.9.10、212p、686円

 著者は東京都監察医務院に30年も勤め、2万人に及ぶ死体の解剖を行ったという。1989年の退任以後は、死体に関する本をたくさん執筆している。今年は他に『上野正彦の「死体学」ノート』、『監察医が交わした死体との悲しい約束』、2006年は『死体は切なく語る』、『死体に聴け』、2005年は『監察医が明かす女だけの死体ファイル』、『死の雑学』、『「藪の中」の死体』、等々。

 そんな著者の目からすると、「昭和の死体」と「平成の死体」は明らかに異なるという。昭和の時代は、加害者と被害者との人間関係が単純であり、死体は怨恨、異性問題、金銭トラブルの犠牲者が多かった。ところが、平成の時代には、両者の関係が非常に希薄になっている例が目立ち、動機なき殺人も増えて、検死や解剖からは犯人像がなかなか見えてこないという。

 著者は、監察医制度の充実を強く望んでいる。監察医が解剖したことによって、事件が分かった、あるいは犯罪を証明できたということは、大変多く。逆に言えば、解剖もされずに火葬されてしまった死体には、単なる病死ではなく、殺害されたケースが相当あるのではないかという。

 本筋とは関係ないが、老人の自殺は三世代同居家族に多いという指摘は、理由を説明されれば、なるほどと思うが、意外な感じだ。

 上野氏の著作を読むのはこれが初めて。だから、先行のたくさんの著作と内容的にどの程度ダブるのか、分からない。この本1冊だけなら、非常に面白かった。

2007年10月25日 (木)

『大地の慟哭』

 秦堯禹著、田中忠仁・永井麻生子訳・王蓉美訳 『大地の慟哭 中国民工調査』
  PHP研究所、2007.6.8、478p、1800円

 オリンピック開催を来年に控えた北京は建設ラッシュ、その建設現場はもとより、中国の大都市の裏方を支えているのは、農村から大量に流入してきた人たち。都会の人たちが敬遠する3Kの仕事を一手に引き受けている。彼ら農村からの出稼ぎを「農民工」略して「民工」と呼ぶ。彼らの悲惨な現状をレポートしたのが、副題にある「中国民工調査」であり、本書はその翻訳。
 その数は、1994年に6千万人、2003年1億1400万人、現在では2億人程度にまで膨れ上がっていると推測されている。

 最も驚くのは、給料が年末に一括払いされることである。それ以外は、ほんのわずかな額が生活費として支給されるのみである。年末になって家に6~7千元(日本円で10万円程度)持って帰ることがことができれば、上出来という。毎日毎日、十数時間も働いた結果がこれである。当然ながら、未払い、ピンハネも珍しくないという。日本の〝底辺〟の労働者とは比べものにならない程の苦しさである。

 それでも彼らは、どんなに苦しくても、故郷にいるよりはマシだと考えている。農村の疲弊は目に余るものがあるようだ。

 第一章「都会の片隅で―民工の生活実態」で上述のような実態が記され、第二章「幸せを忘れた人々―民工の精神生活」、第三章「軽すぎる命―民工の健康問題」ではその心身の健康問題、第六章「都会のはみ出し者―民工子弟の教育問題」では教育問題、第七章「農村はどうなる?―民工の留守家庭状況」では家族問題と、多岐にわたってレポートされている。これでもかこれでもかという具合に、その悲惨な状況が述べられていて、478ページというボリュームである。

 彼らに対して、国も社会もまだ積極的に救いの手を差しのべてはいない。

2007年10月24日 (水)

『古本屋を怒らせる方法』

 林哲夫著『古本屋を怒らせる方法』
  白水社、2007.8.20、234p、2000円
 「古本で遊ぶ方法」、「古本と出会う方法」、「古本を読み解く方法」の大きく3つの章に分け、さらにその中は10前後の話で構成されている。10ページを越す長い文章もあり、単なるエッセイとは異なる。
 最初の「古本で遊ぶ方法」の中に、タイトルになっている「古本屋を怒らせる方法」の一項がある。普通というか、思い浮かぶような方法しか書いてない。それをなぜ、わざわざ本の題名にしたかのか、理解に苦しむ。

 著者の専門とする美術関係はもとより、古書一般について、驚くほどの博識を披露している。他人からはどうでもいいような事柄を、これでもかと深く追求している。

 著者は神戸に住んでいて、あの阪神・淡路大震災に被災。その後は京都に暮らしている。したがって、この本でも、登場するのは関西圏の古書店が多く、馴染みが薄いのが残念。

2007年10月23日 (火)

これも古本屋のバイトで『妄想炸裂』

 三浦しをん著『妄想炸裂』(新書館ウィングス文庫)
  新書館、2003.11.25、209p、580円
 表紙と扉は、羽海野チカによるイラスト。少女漫画から抜け出したような乙女チックな絵である。普段なら絶対手に取らないが、本当に偶然パラパラと見たら、古本屋のことが書いてあり、「まんだらけ」の名も出てくる。
 それで最初から読むことにした。一章「刺激は何もない」は古本屋のことが結構出ていて面白かった。著者と「あんちゃん」の二人が、バイト先の社長の命令(交通費・昼飯代付き)で、「まんだらけ」に視察に行く文章は秀逸。二章「妄想旅行」以下は、ばかばかしい妄想話のオンパレード。

 三章「愛なき世界」の「新春妄想大会開幕」では、15年も箱根駅伝から遠ざかっている法慶大学駅伝部に、高校駅伝界の花形スター横田走(かける)が入ってきて、箱根駅伝を目指すという妄想話が載っている。これは紛れもなく、昨年9月に出版された『風が強く吹いている』の原形である。発表の際は、寛政大学陸上競技部の蔵原走と変更されているが、話の筋はこの妄想そのものだ。『風が……』を読んだ時は、たったの10人で箱根駅伝に挑戦するとはあまりに無謀な試みであり、しかも予選を突破し、本大会では10位に食い込んでシード権を獲得するなんて、現在の箱根駅伝のレベルを考えると、絶対にあり得ない話だというのが、その時の読後感。でも「妄想」なら納得。
 「着替え前だからおおらかだえ」まえがき、「飢餓と愛には弱いわよハニー」あとがき、「嘘つきガキが!」と、あの昆布。という前書きと二つのあとがきが付いていて、へんてこな文章だが、回文になっている。あまり出来は良くないが……。

2007年10月22日 (月)

『ブンブン堂のグレちゃん』

 グレゴリ青山著『ブンブン堂のグレちゃん 大阪古本屋バイト日記』
  イースト・プレス、2007.6.1、167p、1100円

 グレゴリ青山さんは、いままで何冊も旅行記を出しているが、これは、副題にある通り,1980年代の後半に大阪の古本屋でバイトしていた頃の思い出話。
 古本屋には時々行くことがあるが、エリアは神奈川県内の東海道線沿線と、本当にたまに神田あたりである。本書に紹介されている大阪の古本屋はまったく不案内。
 こちらはもちろん客として、棚や本を見ている。バイトにせよ、店のこういう裏方の話は、知らないことが多いので、面白かった。それにしても18歳の女性が古本屋でバイトというのが、ミスマッチの妙。

2007年10月19日 (金)

日経連載小説『望郷の道』

 日本経済新聞朝刊の連載小説というと、最近では『失楽園』『愛の流刑地』という渡辺淳一氏の小説が有名だが、もちろんそんな軟派な小説ばかりではない。
 8月から連載されている、北方謙三氏の『望郷の道』が面白い。氏は、ハードボイルド小説の旗手だが、私が読んだことがあるのは、『陽炎の旗』や『悪党の裔』という、南北朝時代の部将を主人公にした小説だけである。
 今回の『望郷の道』は、明治時代半ばの九州北部が舞台。当時は石炭産業の勃興期で、主人公の正太は、遠賀川でそれを運ぶ船を漕いでいたが、ひょんなことから、賭場の経営に乗り出すというのが、現在までのストーリー。
 この正太が、一介の市井の人なのか、実は後年有名な実業家になるのか、知らない。そんなことはともかく、「男」を描いていて、ぐいぐいと読ませるものがある。

 なお、ついでの紹介になるが、夕刊に今月初めから連載が始まった、篠田節子氏の『薄暮』も良い。宮嶋哲朗という地方の物故画家を巡って話が進むが、これからどういう展開になるのか、予想できないストーリーだ。

2007年10月18日 (木)

『そうだ、葉っぱを売ろう!』

 横石知二著『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生』
  ソフトバンククリエイティブ、2007.9.10、215p、1500円
 徳島県上勝町のおばあちゃんたちが、「つまもの」で大きな収入を得ているということは、テレビでたびたび取り上げられたので、知っていた。この本はその仕掛け人にして、現在も指揮を執っている著者の回想録。

 上勝町は人口2000人程度。年間視察に訪れるのは、その倍の人数という。しかし、視察した人たちはそれを活かすことができるのか。これは、著者が農協に勤めて以来17年間もらった給料を、家には入れずに、料亭での勉強や市場調査などにそそぎ込んでいたからこそ、そして年間4500時間もの労働をこなしていたからこそ、可能であったことである。今時そのどちらか一方でも真似の出来る人間がどれだけいるのか。特に視察に来るような「お役所」の人間に……。
 過疎の町が、他と同じようなことをやっていては、再生できない。著者のような、猛烈な、そして個性ある人物が強烈なリーダーシップを発揮して、初めて可能なことだ。税金で、あるいは出張費をもらって視察に来る人に、それだけの気概があるのだろうか。

 それともう一つ、「つまもの」は上勝町ブランドが市場を席巻していて、他の市町村や農協が参入を試みも、こんな大成功はとうてい望めないだろう。「二匹目のドジョウ」はいないのだ。「つまもの」がこれからも右肩上がりで市場規模がどんどん拡大するような商品ではないからであり、仮に拡大しても、そのかなりの部分は上勝町に吸い取られてしまうと思われるから。「つまもの」以外のもので、村おこし、町の再生をはかるなら、それはそれでまた別の発想、それに見合った方法が必要だろう。

2007年10月17日 (水)

『「雲」の楽しみ方』は充分楽しめない

 ギャヴィン・プレイター=ピニー著;桃井緑美子訳『「雲」の楽しみ方』
  河出書房新社、2007.7.30、345p、2400円
 The cloudspotter's guide by Gavin Pretor-Pinney の翻訳。

 動植物の分類のように、雲を10の類に分け、「種」や「変種」を設けているのが、不思議な感じ。
 その10種類というのは、積雲、積乱雲、層雲、層積雲、高積雲、高層雲、乱層雲、巻雲、巻積雲、巻層雲。お互い似ていて、混乱する。名前だけでは、なかなかイメージがわかない。
 それぞれに種や変種があると書いたが、種では、例えば「レンズ雲」は層積雲、高積雲、巻積雲に同じ名前のものがある。「塔状雲」も、層積雲、高積雲、巻雲、巻積雲に含まれる「種」の一つとして挙げられているという具合で、固有な名にはなっていない。
 変種にいたっては、「不透明雲」「二重雲」などが、やはり10に分けた雲の種類のあちこちに登場する。
 ここでいう「種」や「変種」は、動植物で用いられているのとは全然異なり、単なる一般名称にすぎない。

 10種類それぞれが1つの章で取り上げられている。そこには例えば「積雲を見分けるには」という形で、その雲の説明がついているが、たった1ページだけ。そのページの写真はあまりに小さい。あとは延々とエピソードが続く。文化、風習が違い、また翻訳文なので、こういう文章をずっと読んでいくのは、けっこうしんどい。

 積雲以下の10種類の雲の、種や変種すべてについて、大きな写真を載せてほしかった。文章を適当にカットしてでも、……。
 それと繁雑かも知れないが、英語表記を併記してほしかった。著者は「雲を愛でる会」(The cloud appreciation society)を主宰していて、ホームページを開設している(http://www.cloudappreciationsociety.org)。面白いHPだが、雲の名称が全く分からない。というか、日本人で「高積雲」や「巻層雲」の英語を知っている人がどれだけいるだろうか?。HPへの連係を考えたら、相当する英単語をぜひとも付けてほしかったところだ。

2007年10月14日 (日)

西相地区秋季陸上競技大会

 10月13日に小田原市営城山陸上競技場で開かれた。参加は西湘地区の小田原市、南足柄市、足柄上郡・下郡、それに平塚市、大磯町・二宮町の高校。トラックは予選や決勝がなく、タイムレース決勝。
 新人戦とは違うので、3年生も結構出場している。特に長距離は、3週間後の県駅伝大会を睨んで、部内の選考レースを兼ねているような感じ。今年は駅伝の予選会がなくなったので、特にその感が強い。
  男子100メートル(エントリー63名)、①嶋崎佑志(相洋1)11秒27、②木下桂一(二宮2)11秒28、③青木照太(大井2)11秒36。
 200メートル(43名)、①木下桂一(二宮2)22秒66、②嶋崎佑志(相洋1)23秒00、③山本剛弘(山北2)23秒25。
 400メートル(22名)、①當間翔太51秒56、②高田輝努51秒88、③工藤完至52秒03、④高橋亮介53秒12と上位を相洋が独占。
 800メートル(18名)、①石山弘太郎(大原3)2分00秒55、②黒木大志(西湘2)2分00秒96、③内田圭(平塚江南1)2分09秒40。1周目のラップは60秒だった。

 1500メートルは83名と本日最も参加者が多い競技。5組に分かれたが、有力選手は1組に出場。1周ごとのラップは1分02秒、2分12秒、3分22秒だった。鎌田君、柳川君などが先頭にたったが、ラスト200で石射君がスパートして、先頭を奪った。①石射諒平(小田原3)4分07秒48、②中崎幹太(小田原2)4分11秒89、③鎌田裕貴(平塚学園1)4分12秒57、④手塚昴佑(平塚学園3)4分13秒72、⑤柳川佳慶(西湘3)4分14秒64、⑥大北拓也(大原2)4分15秒34。7月21日に夏季大会が行われたが、その時に比べれば、記録的には物足りない。石射君、手塚君は5月の県総体は4分09秒台と13秒台。

 5000メートルも参加者が77名と多く、2組に分かれた。夏の大会の参加者37名だったから、倍増。それもこれも県駅伝大会を各校・各選手が念頭に置いているから。
 1組38名は相洋19名、小田原7、西湘6,大原3、山北・平塚江南・平塚商業各1。2組39名は、相洋5、小田原7、西湘5、大原7、山北7、足柄・五領ケ台・立花学園各2、平塚江南・平塚商業各1というのが学校別の人数。
 有力選手が揃った1組の、1000メートルごとのラップは、3分00秒、6分03秒、9分05秒、12分08秒と相当なハイペースだった。終始酒井君が先頭、それを追って豊田君。以下は団子状態で順位もかなり変動。
 ①酒井優佑(相洋3)15分00秒03は大会新記録、②豊田芳宏(相洋1)15分50秒57、③大北拓也(大原2)15分50秒57、④石射諒平(小田原3)15分50秒57、⑤武井稜祐(小田原2)15分50秒57、⑥小柳雅俊(相洋3)15分50秒57、⑦樽木将吾(西湘)15分50秒57、⑧武藤翔太郎(相洋)15分50秒57。
 15分台で走ったのが14人、その内訳は、相洋9、小田原2、大原・西湘・山北各1という分布。相洋は15分台の記録でも、全員が駅伝大会には出場出来ないことになる。

 障害種目では、トッパー(7名)の優勝は松下祐樹(小田原1)15秒36。ヨンパー(11名)は、①工藤完至(相洋1)58秒05、②水野岳(相洋1)59秒20、③漆山恵一(大磯2)59秒38。工藤君は400メートルやマイルにしばしば出場していた選手で、ハードルにも挑戦か。第一人者の相洋・弓指君は両種目ともエントリーしていたが、レースには出なかった。サンショウも今回はエントリーわずか6名。みんな1500や5000に出た感じだ。優勝は蓑島孝好(平塚商業3)10分16秒90だった。

 5000メートルのウォーク(4名)は、①春日谷海(西湘2)26分09秒11、②芳山拓(小田原2)26分46秒34だった。先月の県新人戦では芳山君が26分19秒台で5位、春日谷君は27分40秒台で6位だった。

 フィールド種目、走高跳(5名)優勝は小川大地(西湘2)1m70。走幅跳(20名)は①石倉翔太(平塚商業2)6m49、②小島大輝(小田原1)6m44、③谷口瑞季(西湘1)6m30。三段跳(4名)優勝は石倉翔太13m21で、走幅跳との二冠。
 砲丸投(7名)優勝は齋藤圭吾(山北2)11m04。自ら昨年出した記録を1センチ上回る大会新記録。円盤投(9名)優勝は吉本明史(平塚学園2)37m24。やり投(15名)は①吉本明史50m83で円盤投と二冠。②米山和人(小田原2)50m57、③小澤弦希(小田原1)42m86。

 女子100メートル(29名)、①平田由香(大磯2)12秒79、②関紗弥香(平塚江南2)12秒80、③山本愉衣(相洋1)11秒96。200メートル(17名)、①飯塚綾(相洋2)26秒11、②平田由香(大磯2)26秒64、③山口あい(相洋1)28秒00。
 先月の新人戦で短距離二冠を達成した相洋・蔭山愛さん、200メートル2位だった相洋・土岡さやかさんは、そろって両種目ともにエントリーしていない。
 400メートル(7名)優勝は、櫻井絵梨香(相洋1)62秒39。県新人戦優勝の土岡さんはエントリーしていない。櫻井さんはその新人戦では400メートルハードルに出場して2位だった。

 800メートル(6名)の優勝は吉澤彩夏(西湘3)2分18秒32の大会新記録。2位に15秒の差をつける圧勝。6月、インターハイ南関東大会で出した2分12秒71のシーズンベストにはほど遠いが、来週大分で開催される日本ジュニア選手権にはずみをつけたいところ。
 1500メートル(20名)の1周ごとのラップは1分13秒、2分31秒、3分51秒だった。①関野茜(大原2)4分50秒91、②濱田恵生(大原3)4分58秒52、③金澤香里(大原3)5分09秒53と上位を大原が独占したが、記録的にはやや低調。

 3000メートルは34名がエントリーし、女子の種目では最多。相洋14、大原6、山北5、小田原4、小田原城東3、平塚商業2。長距離は女子も相洋が大量エントリー、県駅伝大会の選考レースの感。
 レースは大勢の相洋、大原の選手が長い列になって展開。両校のユニフォームは上が白、下が青で似ていて、バックストレートを走っている際は、見分けが付きにくかった。
 1000メートルごとのラップは3分19秒、6分40秒と良いペースで進んだ。①生川真希(相洋3)10分01秒27、②関野茜(大原2)10分06秒74、③濱田恵生(大原3)10分19秒79、④浅井花子(大原2)10分23秒81、⑤村上愛(相洋3)10分24秒54、⑥鍛代葵(相洋1)10分28秒42。

 障害種目では、100メートルハードル(11名)は、①小野木桃子15秒47、②角田真奈美15秒56、③梶谷友恵17秒60、④小南彩夏18秒07と上位を相洋が独占。梶谷さんが2年で他は1年生。
 400メートル(8名)の優勝は小名翔子(大磯1)67秒78。

 フィールド種目、走高跳(6名)優勝は春田亜沙美(立花学園1)1m51の大会新記録、2位の力石美波(小田原2)も1m50の大会タイ記録。走幅跳(10名)優勝は同じく春田さんで4m88。
 投擲の優勝者は、砲丸投(5名)大城紫麻(平塚商業1)8m26、円盤投(7名)宇佐美沙織(山北2)24m67、やり投(12名)出路梨絵(大磯1)31m62だった。

2007年10月12日 (金)

『田んぼで出会う花・虫・鳥』

 久野公啓著『田んぼで出会う花・虫・鳥 農のある風景と生き物たちのフォトミュージアム』
  築地書館、2007.9.10、167p、2400円
 とにかく写真がすばらしい。題名にある通り、田んぼの花・虫・鳥の写真だが、単なる生態写真にとどまらず、植物や動物の生態を写し込んだ風景写真という感じ。
 蛙の卵塊など、普通は見過ごしてしまうものを、著者は丹念に観察して、撮っている。やはり、場数を踏んで、何時、何処で、どういう動物や植物にあえるかということの下調べが充分できているので、こういう決定的な写真をたくさん撮ることができるのだろう。
 コオイムシの孵化、タイコウチの孵化の写真(p32,33)は、一瞬何の絵柄だか分からなかった。こういうものを、生で見ることができたら、感動するだろうなという写真だ。
 ネジバナにしがみついているヤマアカガエル(p115)、田んぼの脇の竹竿の先にとまっているショウジョウトンボ(p121)は雰囲気が出ていて、良い写真だと思ったら、著者も自信作なのだろう、本のカバーに使われている。

 こういう写真を見ると、どういうカメラ、レンズを使用したのかと、気になる。シャッタースピードや絞りなどのデータも記載されているとありがたい。でも、写真誌ではないので、そういう煩瑣なデータはかえって邪魔になるか。

 今、私の生活圏に田んぼはなくなった。数年前までのそれには、「生産緑地」という標識が立っているものの、荒れ地に近い無惨な姿をさらしている。小田原、あるいは足柄平野では、やはり酒匂川沿いの低地に行かないと、広々とした田んぼはなくなってしまった。

2007年10月 6日 (土)

小田原地区高校陸上

 第25回小田原地区高等学校陸上競技大会が小田原市営城山陸上競技場で開かれた。本大会の出場は西湘地区8つの高校。すなわち、小田原市の小田原、西湘、小田原城東、旭丘、南足柄市の足柄、大井町の大井、松田町の立花学園、山北町の山北である。オープン種目という形で、地区外の高校から、ほぼ倍の人数の選手が参加していた。小田原地区は8校122名、オープン参加は15校231名。
 午後から観戦。気温は23℃前後、湿度40%前後、風1メートル程度と、好条件。

 男子100メートル(19名)は午前の予選、午後の決勝があり、①青木照太(大井2)11秒36、以下土屋大樹(小田原1)11秒59、鈴木将人(西湘3)11秒65の順。青木君は先月の県新人戦では11秒53で予選敗退。オープンは61名参加だが、8組の予選のみ。タイム順に挙げると、①小林直己(秦野南が丘2)11秒27、②八巻雄太(東海大相模2)11秒33、③芦澤佑介(相模原2)11秒50。
 200メートル(17名)、決勝の結果は①青木照太(大井2)23秒37、②山本剛弘(山北2)23秒53、③谷口瑞季(西湘1)23秒83。オープンは31名参加、タイム順は①中谷健人(東海大相模1)23秒15、②井村雄登(相模原1)23秒18、③西島渉(東海大相模1)23秒65。中谷君は県新人戦では準決勝まで進み、22秒79を出している。

 400メートル(7名)の優勝は羽尻徹矢(山北2)53秒18、オープンは14名でトップは鈴木高志(向上2)52秒25。
 800メートル(11名)は予選、決勝があり、①黒木大志(西湘2)2分02秒52、②小島義之(小田原1)2分03秒31、③安藤喜大(足柄2)2分09秒20。この種目はオープンが少なく8名。トップは鈴木亮太(百合丘1)2分11秒25だった。黒木君は県新人戦では、2分00秒89を出したが、惜しくも全体9位で決勝には進めなかった。

 1500メートル(14名)は見ていないのでレース展開は分からない。①吉澤類(小田原1)4分10秒64、②石射諒平(小田原3)4分10秒65、③臼井俊祐(西湘1)4分28分36。18名参加のオープンは、①高橋俊貴(座間2)4分22秒51、②本多一輝(小田原3)4分24秒17、③嶋村孔明(平塚江南1)4分27秒81。本大会は同じ高校から3名までなので、それ以外の選手は小田原地区の高校でもオープンに参加している。吉澤君は県新人戦、3000メートル障害の優勝者。

 5000メートルは12名のエントリーだが、なぜか小田原の3人がすべて棄権したので、レースの妙味は薄れた。1000メートル毎のラップも、3分10秒、6分33秒、10分04秒、13分38秒と低調で、優勝は石田貴久(西湘1)16分59秒13だった。
 オープンは32名が実際に走ったが、こちらの方がずっと面白かった。1000メートル毎のラップは、3分01秒、6分11秒、9分25、12分45秒。レースは最初から秦野南が丘の平井・杉下両君が主導権を握り、やや遅れて上溝南の榎本君がついたが、4位以下は順位の変動が激しかった。前半は平井君が引っぱり、4000を過ぎて杉下君がトップにたった。①杉下隆宣(秦野南が丘3)15分50秒73とただ一人15分台。②平井豪矩(秦野南が丘3)16分04秒16、③榎本将士(上溝南2)16分10秒09、④山口一真(小田原2)16分11秒92、⑤中崎幹大(小田原2)16分23秒11、⑥大島列人(小田原2)16分23秒37。秦野南が丘の二人は、5月の県総体では、杉下君が1500メートル、平井君は5000メートルに出場していた。

 ハードル種目は参加者が少なく、110メートルは15秒48、400メートルは55秒45とともに大会新記録で、松下祐樹(小田原1)が圧勝。県新人戦では、5位と6位で両種目とも入賞している。

 フィールドは人数が少ないため、次々に番が回り、あっという間に終わってしまっているという感じだった。走高跳は1m80の小川大地(西湘2)、走幅跳は6m03の小島大輝(小田原1)、やり投は48m48の米山和人(小田原2)が優勝。米山君は県新人戦では51m92を投げて、3位に入っている。
 オープン参加の選手では、円盤投で金成啓太(秦野南が丘3)が42m83、ハンマー投で勝呂駿也(東海大相模2)が46m37、砲丸投で和地奏多(東海大相模1)が12m59を記録した。金成君は5月の県総体で42m61を記録し3位入賞。勝呂君と和地君は先月の県新人戦優勝者、勝呂君はその時の記録45m67を上回った。

 次いで女子の種目。100メートルはエントリーが8名なので、いきなり決勝、優勝は小山内みゆき(旭丘1)13秒46、オープンは26名参加し、トップタイムはジョンソン・アリサ(東海大相模1)の12秒74、以下②関紗弥香(平塚江南2)12秒85、③笹島渚砂(東海大相模2)13秒25。ジョンソンさんと関さんは、県新人戦のファイナリスト。
 他の種目も本大会は出場者が少なく、低レベルのレースだった。オープン参加での主な記録を挙げると、200メートルはジョンソン(東海大相模1)26秒22、400メートルは川添理恵(秦野南が丘1)64秒07、800メートルは篠崎歩美(上溝南1)2分24秒88。

 3000メートルは本大会9名、オープン14名なので、一つのレースになったが、5位まではオープン参加の選手だった。①尾身芹香(麻溝台1)10分46秒89、②笠井保華(城山3)11分07秒53、③鍋島優花(日大藤沢)11分10秒74。なお、麻溝台の小松悠理香さんは残り3周の時点では、2位につけていたが、途中棄権した。

 フィールド種目は本当に人が少ない。オープン参加者で、走幅跳の村田萌実(秦野南が丘1)5m07、砲丸投の荒井未来(麻溝台2)10m78の記録が目についた程度。二人の県新人戦の成績は、村田さんが5m14で6位、荒井が10m75で2位だった。

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